左側に私が過去に制作した編み物作品の写真、右側にピンクの背景に白字で「いつも心を癒してくれたもの」と書かれているアイキャッチ画像です

うつ・パニック歴18年の私が手作業で作ることをやめられない理由

いわゆるハンドメイドというものを、やめられません。

「一体どこに癒しを感じているのか」
「幸せでいられることに何の影響を及ぼしてるのか」

ということを考えてみます。

筆者は精神疾患歴的18年。
一応寛解はしてますが、症状とは日常隣り合わせです。

発達障害からくる感覚過敏も影響してるんでしょうね。
ホント「お隣さん」って感じで、「またか」と思う程度にカジュアルなものになってはいる。

でも、特にパニックはね〜出たときは生きた心地がしないもんで。
楽しいことしに出かけてても、「とにかく家に帰らないと」しか考えられなくなるし。

できれば出ない方がうれしいんですよ。

で、手で何かを作る作業…
私の場合、編み物なんですが、それをすることがずっと救いだった。

理由を考えてみたいと思いました。

うつ・パニック歴18年の私が手作業で作ることをやめられない理由

理由はいくつかあります。
思いついた順に書いていこうと思います。

すがれるから

毛糸が入っているカゴの前に、編みかけのものが毛糸とともに置かれています。

生きてると色々大変。
すがれるものがあるのは大事だと思いますねぇ。

でも個人にすがると依存になってしまうし、その人に嫌われる。
宗教にすがりすぎると色々面倒ごとが起きそう。

私は昔パチンコにハマりすぎて「ギャンブル依存症」と診断されまして。
他にも薬やお酒などに依存してしまい、お金や健康を損なっている人も多いですよね。社会的信用もなくす。

でも、編み物にすがってもそれほどの弊害はないのですよね。

やればやるほど技術的に向上します。
身につけるものを編むなら、生活にも彩りが生まれます。

もっとも、編み糸を買いすぎる人はいるみたいです。
それは要注意なのかもしれない。

医学的にも、編み物や散歩、ご飯をよく噛んで食べるといった「規則的な運動を伴うこと」は自律神経の安定に効くんだそうです。

私は鬱や神経症があるし、自律神経系もかなりヤワなので健康面でも編み物は大切な存在です。

家族のために何か編んでると、相手のことを考えて心が温かくなるなど「幸せ効果」もある。

昔の思い出がふとよみがえって「ふふふ」と笑ったりとか。
編み上がったものを渡すときに、その思い出話をすると場が和やかになります。

心の疲労や傷を修復してくれるから

私が本を見て編んだティーマットです。左半分がグレー、右側は上側がアイボリ、下側が鮮やかなピンク色という配色です。

小さい頃から、心の疲労や傷を負ったときに必ず手芸をしました。

大人になってからは、必ず編み物をしてます。

「しんどすぎて編むのも無理」というときには、編み物雑誌や本に自然に手が伸びました。
作品の写真を見ているだけで、疲労や傷が癒えていくようでした。

あとの部分でも書きますが、私は集団になじむことが大変で。
特に社会人になってからは、うまくいかないことが目立ってきて、仕事が続きませんでした。

外で働くことがつらいのにがんばると、大体1ヶ月くらいで心身ともに満身創痍に。
辞めた後、3週間はひたすら引きこもって寝て食べるだけの生活になります。

心のバリアも、身体の周りを覆っているであろうオーラのバリア的なものも、すっかり剥がれてしまった状態。

むきエビみたいに全部が剥き出しになってしまうんですよね。
色々な外からの刺激にも過敏に反応して、すぐに泣いたり寝込んだりしてしまう。

殻付きのエビに戻るまでには、ちょっと時間がかかる。
社会で挫折して自信もなくしてますし。

そういうときに、編み物は優しかったです。
いつでも心の安全地帯で、何も言わずに出迎えてくれる優しい存在です。今でも。

自然のリズムを思い出せるから

手すりにもたれて海を見ている私の写真です

自然のリズムはゆっくりです。
災害のときにはとんでもないことになったりはしますが、基本、ゆっくりです。

種をまいてもすぐには芽は出ません。
厳しい季節を乗り越えて、やっと実りのときがきます。

動物も、赤ちゃんから大きくなるのには何ヶ月かはかかります。

そして人間も自然の一部です。

今の時代って、ますます何でも速くしないと置いてけぼりになってしまう雰囲気。
殺伐としてますが、本当はそんなに何でも速くできるものじゃないんです。

私にとっては、そのことを思い出させてくれるのが編み物です。

セーター1枚編むのに、めちゃくちゃ早い人で4、5日。
ひと目ひと目編む繰り返しで、間違えたら解いてやり直し…と時間がかかります。

でも、それが「自然のリズム」。
自然のペースに沿っているので、やっていて落ち着くのかもしれない。

昔の人は色々なことを手でやっていました。
「自然のリズム」を現代人よりも遥かによく知っていると思います。直感力も鋭かった。

私は「原始時代に戻ろう」と言ってるのではないんです。

私だって現代の便利なものには助けられてます。
田舎暮らしをした結果「田舎は向いてない」と分かり、都会に戻ってきたような人間です。

「時間を巻き戻そう」と主張したいのでも「現代の速すぎる色々への嘆き」をしたいのでもない。

ただ、ときどき「自然のリズム」を思い出してマイペースを取り戻すのをおすすめしたい感じですかね。

やっぱり不自然なことを続けていると、健康を害するし人間関係もギスギスしてきますから。

色がきれいだから

私が本を見て編んだ作品です。つるバラのつるの部分で巻いて、バラの花で留める形のポーチ

編み糸は色がとても美しい。
日本の糸はニュアンスが微妙なところが美しいし、海外の糸は色がパキッとしててまた別の良さがある。

各地の気候に、ファッションも影響されるんでしょうね。

日本は夏以外には、空がぼんやりした色になりがち。
だから「くすみカラー」がお得意技なのかな、とか。

色んなニュアンスの色や素材を組み合わせると、今の気分にぴったりなオリジナルなものができます。

満足のいく色合いのものが編み上がると、テンションが上がる!

色とりどりの糸を目で見ているだけで、元気をもらえます。
編み物にそういうカラーセラピー的な効果がある点も好きなところです。

地図も持たずに歩いてた自分に「そんなにしなくてもいい」と言ってあげたい

心の傷を修復するイメージのイラストです。ハートとそれを撫でている手が描かれています

昔からうまくいかなかったことNo.1というと、やっぱり集団になじむことでした。

ASDだから仕方がないですね。
それを1977年に産まれてから、知らないまま人生という長い道のりをやってきたとは。

今思うと驚愕です。

しんどさの理由が全く分からずに幼稚園、小中高、大学、社会人…
長い年月、地図も持たないで歩いてきたようなもので。

学校を出たあと、本格的にいろんな場面でうまくいかない場面が増えました。

結婚するまでは福祉の現場で仕事をしていたので…
利益の追求がない分、あんまり顕著に自覚する機会はなかったです。

それでも職を転々とはしてたんですけどね。
大学の途中からバイトで雇ってもらった施設から数えると…結婚までの4年で3カ所の職場にお世話になりました。

目立ったのは、うつ病が寛解した後、初めて利益を出すことを考えないといけない仕事についたときでした。

ASDの特性の中で私が一番、仕事が続かなかった理由。
「え、それをやる意味はどこに?」と思い始めると鬱になったり、仕事がめちゃくちゃになってしまうところ。

内向的なので仕事を外ですることがしんどい。
そして、自分が「おかしい、納得いかない」と思ったことはできないので仕事が請けられない。

外で仕事をするのはテレワークとか普通になってますよね。
それでも「何とか外に出ないと…みんなのように働けるようにしないと…」とがんばっていました。

いやー。かわいそうです。

今書いてみて、出てきた言葉にびっくりしました。
「かわいそう」なんて。でも、やっぱりシンプルにかわいそうだと思いました。

「そんなにしなくてもいいんだから…」
今、当時の自分に声をかけるなら、背中でもさすってあげながらそんな感じで声をかけてあげるでしょうね。

「そんなにしなくても、ご飯も食べられる。未来には死にたいと思うことも減るんだよ、そういうときはくるよ」と言ってあげたい。

泣いている人を慰めているイラストです

話は戻りますが、厄介だったのは”自分が「おかしい、納得いかない」と思ったことはできない”のほう。

「できなくていい」と納得するのに時間がかかりました。

生活保護になるまでは、やっぱり収入を増やして自立したかった。
そのためにはひとつの仕事を長く続けて、実績を積まないといけないので。

どうしても「生意気なことを言って、仕事を選んでちゃいけない。とにかく続けよう」と思うんですよね。

いやー書いててしんどくなってきましたね。

最近思うんですが、書いててしんどくなることは鎮魂歌じゃないかと思います。

過去の自分を癒すためにやってるんじゃないかって。

また話がそれました。
自分が納得いかないことができなくて、具体的に何がストレスだったかというとですね。

デザインのお仕事を請ける場合はこうでした。

  • 自分が魅力を感じないものを宣伝するのがストレス
  • 今より著作権がグレーだった頃、他人の画像を無断で使うのがストレス

チャットレディをしていたときはこんな感じ。

  • 嫌なことを笑って受け流すのがストレス
  • 嫌いなお客さんをおもてなしするのがストレス
  • 話を引き伸ばしてお金を稼ぐのがストレス


アフィリエイトの仕事を請ける場合はこんな感じ。

  • 買ってないものを宣伝するのがストレス(一定期間使い倒してメリットデメリットを知り尽くしたもののことしか書きたくない)
  • 世間の一般的な感覚がわからない(自分の感覚とズレすぎている)、一般的な考えを持つ人のフリができなくてストレス
  • クチコミを捏造しないといけないのがストレス

ここまで書いたところで、脳貧血を起こしてしまいました(笑)
しばらく寝込んでました。何かがしんどかったようです。

こんなときは書くのをやめた方がいいのかもしれません。
でも、私が書く目的は「昔の自分を楽にしてあげること」でもあるんでね。

何となく「書けるところまでだけでも書いてみたら」と思ったので布団から戻ってきました。

さて、上のアフィリエイトでストレスを感じたことの中に「クチコミを捏造する」っていうのがあります。

この仕事をしたときに、仕事をクビになりました。

PCの上に顔を伏せて落ち込んでいる私の写真です

捏造する意味を見出せなさすぎて。
何を書けばいいかわからなくなって、文章がめちゃくちゃになってしまったんです。

私はエネルギーをリーディングする人間です。
クチコミを見たら「これ、実際に使ってみて書いてるな」「捏造してるな」ってわかるんですよね。

クチコミを捏造するために、ネットで見つけた「捏造したクチコミ」を参考にする…とかもう意味わかりませんでした(笑)

クビになった結果、やっと仕事を請けることを諦めました。
「ああ、心にないことしたら世間に迷惑をかけるんだな」と思い、やっと仕事を請けることを諦められましたね。

そして、このときに「自分は発達障害ではないか」と初めて疑いました。
人生の地図らしきものが手に入った点では、「人生万事塞翁が馬」です。

まぁとにかく、そんな具合で「仕事を外ですること」「請けること」を長〜い時間かかって諦めた。

家でできること。自分がやることを「ください」と言ってくれる人が買ってくれるスタイル。

それを追求していくしかない、というのが今の率直な心境です。

最近は、文章を書くことばかりしていました。
でも、数日前から「編み物もやめずにやらないとなぁ」と思ったのでこんなテーマの文章になりました。

改めて、手作業や編み物に対して感謝の思いが湧いてきました。
あぁ、とてもいい時間でした。